第54回広島大学バイオマスイブニングセミナー(第15回広大ACEセミナー)が開催されました

■第54回広島大学バイオマスイブニングセミナー(第15回広大ACEセミナー)が開催されました

(English announcement can be found in the latter half of this notice.)

日時 2017年 6月 8日(木)16:20~17:50

会場 広島大学東広島キャンパス工学部110講義室

プログラム

解説 広島大学大学院工学研究科  教授 松村幸彦

講演 広島大学大学院先端物質科学研究科 研究員  喜多 晃久

「微生物共生システムによる難分解バイオマスの嫌気的分解機構の解明と物質生産への応用」

コンブの主成分であるアルギン酸や、カニやエビの殻の主成分であるキチンは地球上に豊富に存在する有望な再生可能資源です。しかし、これらは難分解性であり、工業的に利用されている微生物では分解することができません。そのような中で、我々は環境中の菌叢が、いとも簡単に難分解バイオマスを嫌気分解し得ることを見出してきました。今回は、これまでに明らかとなった、その分解メカニズムや物質生産への応用について紹介します。

講演 広島大学大学院工学研究科  M1   橋本 壮侍

「亜臨界水および超臨界水中におけるDNAの分解挙動」

 リンは植物を育てる際の肥料でありますが,その形態は無機リンです。近年,下水汚泥から無機リンを回収する研究が行われており,水熱処理はその方法の一つとして提案されています。本研究では下水汚泥に含まれているとされる有機リンの一つであるDNAを試料として用い,その挙動を確認しました。300℃から450℃までで温度を変化させて実験を行ったところ,超臨界状態において反応温度もしくは滞留時間の上昇とともに,全リンおよび無機リンの収率は減少しました。

講演 広島大学大学院工学研究科  D3     Pattasuda  DUANGKAEW

「水熱反応生成物のその場の質量分析」

近年、石油価格の高騰と化石燃料の使用などによる地球温暖化により、再生可能エネルギーに注目が集まっています。そこで私の研究の目的は、特に、バイオマス資源を燃料や化学薬品へ変換する技術が必要不可欠です。大型藻類の水熱前処理の主な生成物を決定します。140 ~220 °Cの水熱前処理においてグルコースがどのように反応するかを調べました。直接質量分析の結果と高速溶液クロマトグラフィーの結果を比較しました。

司会 広島大学大学院工学研究科  客員研究員  Obie FAROBIE